片まひの患者さんには・・・。
- ブラシは健側で握る
- まひ側を十分に清掃する
- 頬や舌のストレッチを行う
口腔の状態
片まひのある患者さんは、嚥下障害や構音障害など口腔機能も低下している場合が少なくありません。口腔内は頬や舌の動きが悪くなっているため、特にまひ側に食物残渣が残りやすく、痰も滞留しやすくなっています。
ポイント
口腔内に汚れが溜まりやすいまひ側は、特に念入りに清掃します。食物残渣や痰は球状ブラシを使って絡め取るようにすると、簡単に取り除くことができます。また、球状ブラシは頬や舌へのストレッチを行う際にも役に立ちます。
まひ側の空間を認識できない患者さんには、手鏡でまひ側を映してあげると、自分のまひ側を意識でき歯磨きがしやすくなります。まひ側は通常、握力が落ちているので、歯ブラシは健側で握ります。
こんな清掃用具が便利です
片まひの患者さんによく見られる口腔内の食物残渣や滞留した痰は、普通の歯ブラシではなかなか清掃が難しいも のです。球状ブラシを使うことで、容易に食物残渣を掻き出せ、痰を絡め取ることができます。また球状ブラシは、 口腔内を清掃しながらストレッチやマッサージを同時に行えます。