今日から実践

患者さん別に口腔ケアのポイントを紹介します。

開口障害の患者さんには・・・。

● 口腔ケア中の誤嚥を防ぐ ● 口腔清掃により細菌を除去する ● 嚥下反射を誘発する

口腔の状態

 

開口障害のある患者さんは筋緊張が強かったり、認知機能の低下もしくは口腔ケアそのものを心的に拒否しているケースもあります。口腔内は唾液の分泌が減少し、乾燥しやすくなるため、細菌が繁殖しやすい状態になっています。そのため、舌の全体に舌苔がみられたり、口蓋に痰がこびりついていたり、また口臭が発生することもあります。

ポイント

 

まず、開口器やバイトブロックを使用して一定の開口を保つ必要があります。ただし、無理に開口を強制すると、その後の口腔ケアに協力してもらえなくなるので、声かけやマッサージなどにより患者さんにリラックスしてもらうことも大切です。

開口が確保できたら、口腔清掃を行います。その際、苦痛を与えないようにやわらかい歯ブラシや球状ブラシを使うとよいでしょう。また口が渇きやすくなっているので、保湿剤などでの保湿が有効になります。さらに、開口障害があると食物をかむための筋肉(咬筋)などが萎縮していますので、マッサージも効果的です。

こんな清掃用具が便利です

 

誤嚥性肺炎発症の危険が高まる集中治療室の患者さんには、口腔ケアは特に重要な意味をもちます。しかし、挿管中の患者さんも多く、開口困難なケースがよく見受けられます。そこで、集中治療室での口腔ケアをサポートする球状ブラシをご紹介します。

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